この記事でわかること
- 馬場コンディション(ババコンディション)とは何か
- 良・稍重・重・不良など各コンディションの特徴
- 馬場状態がレース結果に与える影響
- 馬券予想・攻略に活かすポイント
1. 馬場コンディションとは?
馬場コンディションの重要性
競馬における馬場コンディション(ババコンディション)は、レース結果を大きく左右する要因の一つです。競走馬の走りやすさだけでなく、血統・脚質・騎手の騎乗スタイルなどさまざまな要素が影響を受けます。
初心者ほど見落としがちなポイントですが、天候やコース管理などで変化する馬場状態を把握するだけで、予想の精度が格段にアップします。
どんな人に役立つ記事か
- 競馬を始めたばかりの人
- 馬券成績を安定させたい中級者
- 馬場状態を詳しく知りたいコアなファン
2. 馬場状態の種類と特徴
馬場状態は、公式発表で芝コース・ダートコースそれぞれ以下の4段階に分類されます。
馬場状態 | 一般的な特徴 |
---|---|
良(りょう) | もっとも乾燥した状態。スピード決着になりやすい |
稍重(ややおも) | 芝・ダートともに少し湿っている。脚質や適性の差が出やすい |
重(おも) | 水分量が多く、パワー型の馬が有利になりやすい |
不良(ふりょう) | かなり水分を含んだ状態。脚抜きが良ければ先行決着にもなり得るが波乱多発 |
芝コース:洋芝・野芝の違い
- 洋芝(札幌・函館):根付きが深く、雨に強い傾向がある
- 野芝(その他の競馬場):軽くてスピードが出やすいが、雨が降ると急激に脚質傾向が変わることも
ダートコース:水分量と脚抜き
- 水が含まれると逆に脚抜きが良くなり、先行有利になるケースもある
- 乾いてくると表面が荒れ、差し馬にもチャンスが生じる
芝コースの路盤に使用される砂は、芝の生育に必要な肥料成分は気候風土によって変わってくるため各競馬場によって異なります。 路盤のクッション性を維持するために、土壌改良材も競馬場ごとの最良のものが選定されるため、芝コースの含水率の数値は競馬場によって違いが出てくることも覚えておきましょう。一方でダートコースの表層を覆うクッション砂の性状は、どの競馬場でもほとんど変わりません。
馬場状態区分による含水率の目安は、馬場全体の状態から総合的に判断されます。各競馬場のおおよその含水率と馬場状態の目安は以下のとおり。
競馬場 | 良 | 稍重 | 重 | 不良 |
---|---|---|---|---|
札幌 | 0~15 | 14~18 | 17~21 | 20~ |
函館 | 0~15 | 14~18 | 17~21 | 20~ |
福島 | 0~15 | 13~17 | 15~19 | 17~ |
新潟 | 0~15 | 13~17 | 15~19 | 17~ |
中山 | 0~13 | 11~15 | 14~18 | 17~ |
東京 | 0~19 | 17~21 | 18~23 | 20~ |
中京 | 0~14 | 12~16 | 14~17 | 16~ |
京都 | 0~13 | 14~18 | 13~16 | 14~ |
阪神 | 0~12 | 14~18 | 12~14 | 13~ |
小倉 | 0~10 | 8~12 | 10~14 | 12~ |
例)札幌競馬場で含水率15%未満=良、14~18%=稍重、17~21%=重、20%以上=重と判断する目安となります。
競馬場 | 良 | 稍重 | 重 | 不良 |
---|---|---|---|---|
全場 | ~9 | 7~13 | 11~16 | 14~ |
3. 馬場コンディションがレース結果に及ぼす影響
スピード型 vs. パワー型
- スピード型の馬:基本的には良馬場が得意
- パワー型の馬:稍重〜不良の道悪で実力を発揮しやすい
脚質との相性
- 逃げ・先行:道悪になるほど有利な場合が多い
- 差し・追い込み:馬場が荒れて消耗戦になると浮上のチャンス
血統傾向
欧州血統やスタミナ型の種牡馬産駒は道悪での好走が目立つ一方、サンデー系など瞬発力が武器の系統は良馬場向きというイメージも。ただし、近年は一概に言えない場合も多く、常に最新データを確認することが重要です。
4. 道悪馬場の見極め方と当日チェックポイント
- 当日の天候・降雨量
- 前日や直前に雨がどれくらい降ったのかをチェック
- 馬場発表のタイミング
- JRA公式から当日朝やレース直前に発表される馬場状態を確認
- パドックや返し馬での馬の動き
- 足元の跳ね返り具合や泥はねの様子で馬場状態を推測
5. 馬券予想で活かすポイント
5-1. 馬場コンディションと血統
- 欧州系(ハービンジャー、エピファネイアなど)やパワー型種牡馬は重い馬場で強い傾向
- 最新の道悪データをチェックし、ピックアップ
5-2. コース別の傾向
- 中山・阪神:急坂があるコースはパワー型の馬が活躍しやすい
- 京都・東京:平坦コースはスピード型が有利になりやすいが、雨量次第で一変
5-3. 馬体重・走法・騎手の乗り方
- 重めの馬体が道悪では踏ん張りが利くパターンも
- 差し馬でも先行策をとる騎手がいるなど、乗り方次第で番狂わせが起こりやすい
6. よくある質問(Q&A)
Q1: 道悪だと逃げ馬ばかりが有利ですか?
A: 逃げ馬・先行馬が残りやすい傾向がありますが、コース形状やレース展開次第では差し・追い込みが決まることもあります。
Q2: 馬場コンディションはいつ発表される?
A: JRAでは当日朝や各レースの直前に公式HPなどで公表します。天候の急変や雨量によっては「稍重」→「重」など短時間で変更されることもあるため、逐一チェックが必要です。
JRAでは馬場状態について、良・稍重・重・不良の4段階のほかに含水率とクッション値を公式HP内で公表しています。コースの湿り具合を表す【含水率】は2018年7月より公表されており、馬場から採取した試料(芝コースは路盤砂、ダートはクッション砂)に含まれる水分割合のことです。含水率20%なら、100gの試料に20gの水分が含まれていることを示します。数値が大きくなるほど、コースが湿っている指標になります。
JRA公式HPで公開される最新の馬場状態はこちらから確認できます。
7. まとめ:馬場コンディションを把握して勝率アップを狙おう
- 馬場コンディション(ババコンディション)は予想に欠かせない重要要素
- 道悪適性やパワー型の血統に着目するだけでなく、当日の天候・騎手の乗り方・レース展開など総合的に判断するのがポイント
- 公式サイトやデータベースを活用して最新情報を常にチェックしよう
馬場の反発を示す「クッション値」
クッション値は、2020年9月より公表されている競走馬が走る時に、馬場に着地した際の反発力を数値化したもの。含水率が路盤の芝の根より下の水分状態であるのに対して、クッション値は芝の表面における水分状態や芝の生育状態に左右されます。
測定にはゴルフ場、ラグビー場、サッカー場でも使用される簡易型測定器のクレッグハンマー(正式名称:クレッグインパクトテスター)を使用。※2.25kgの重りを45cmの高さから自由落下させて馬場に衝突した際の衝撃加速度を測定。
1箇所につき4回連続で重りを落下させ、その4回目の数値をその箇所の測定値とします。なお、この測定方法はクレッグハンマーを使用する際の一般的な方法で、クッション値は馬場表層の含水率と密接な関係があり、含水率が高くなるほどクッション値は低くなる傾向があります。
クッション値の見方
芝コースのクッション値は7~12で表され、数値が大きいほど馬場が硬く、小さいほど柔らかくなります。標準値は8~10で一般的にサッカー場は9、野球場は10に相当。海外(イギリス・フランス・オーストラリア・香港・アメリカ)の主要競馬場での芝コースの測定では、概ね7~10の範囲内。
クッション値 | クッション性 | 水分状態 |
---|---|---|
12以上 | 硬め | 乾燥気味 |
10から12 | やや硬め | やや乾燥気味 |
8から10 | 標準 | 標準 |
7から8 | やや軟らかめ | やや湿潤気味 |
7以下 | 軟らかめ | 湿潤気味 |
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