【解説】ペースによる脚質の有利不利とは

競馬の基本知識

 レースによって流れるペースは、H(ハイペース)・M(ミドルペース※平均ぺ-ス)・S(スローペース)の3段階で表示されます。

 ペースとは、レース全体の走破時計の速さではなく、レース前半の流れによって決まるものであるため、逃げ馬や先行馬の走り方に左右されることになります。

3段階のペース表記
H(ハイペース) 
M(ミドルぺ-ス)
S(スローペース)

勝負を左右する「レース展開」

 先述の通り、レース展開はレース前半の速さで決まります。 展開とは、レースのペースと各馬の位置取りによるレース全体の流れのことを指し、レース前半の流れが速ければ「ハイペース」、遅い場合は「スローペース」、前半と後半の流れがほぼ同じラップであれば「ミドル(平均)ペース」と表されます。

「逃げ馬」からペース予測

 1頭の逃げ馬が前半を楽に逃げると、無理する必要もないため、スローペースになりやすい。また、逃げ馬が不在の場合もレースを引っ張る馬がいないので、牽制し合って前半のペースは遅くなります。 逆に逃げ馬が2頭以上いるレースであれば、先頭を奪い合うことで必然的に前半は速い流れで進みます。

ただし、実際のレース展開は、逃げ馬のレベルや枠順・騎手の手腕や作戦にも左右されるため、あくまでもセオリーとして覚えておくと役に立つでしょう。本当に強い逃げ馬は、マイペースな逃げからレースの主導権を握り、そのまま押し切り勝ちを決めることができます。

ペースと脚質の有利・不利

ペースによって脚質の有利・不利があるので覚えておきたい。

一般的に脚質には「スローペース逃げ・先行馬に有利」、「ハイペース差し追い込みに有利」とされます。したがって、不利なハイペースで逃げ切った逃げ・先行馬、スローペースで差し切った差し・追い込み馬は評価すべき強い馬と言うことができます。

逃げ・先行馬はスローペース有利

 逃げ馬が1頭だけや不在の場合、レース前半は比較的遅いペースになり、馬群はひと固まりのダンゴ状の展開になりやすくなります。スローペースで流れることで、どの馬も余力を残して走ることができるため、勝負どころから一斉にスパートをかける。前にいる馬に余裕を持ってスパートをかけられると、後続馬が追い付いて交わすことは非常に困難なため、他馬よりも少しでも前にいる逃げ・先行馬が有利になります。

単騎逃げ

 単騎逃げとは逃げ馬が1頭のみで、どの馬と競ることもなくマイペースに逃げることができるため「単騎逃げ」は逃げ馬にとっては理想的な展開ということができます。

差し・追い込み馬はハイペース有利

 逃げ馬が2頭以上いるレースではハナを主張し合ったり、先行馬が逃げ馬の直後をピタッと追走すると、前半のペースは速くなります。そうなると、馬群が延びて縦長の展開になるため、前の馬が後半にバテる可能性は高くなります。逃げ・先行馬のスピードが落ちることで、後方の馬たちが前を交わしやすくなります。

バタバタになる

 ハイペースで逃げた馬が後半まったく伸びないことをバタバタになると言います。「脚が上がった・ばったり止まった」も同意で使用されます。オーバーペースで前半1秒を無理すると後半に2秒遅れるとされており、逃げ・先行馬が前半でペースオーバー気味で走ることは、後半になると倍になってツケを払うことになります。この場合は、差し・追い込み馬に勝機が巡る展開になります。

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「近走の着順&ペース」で評価する

◎評価!ハイペースでも上位着順の逃げ・先行馬

ハイペースで流れるレースにおいて後半バテてしまうのは当然ですが、それでも勝ち切っている逃げ・先行馬はレース後半もスピードを維持したまま逃げ切ったことになり、1着馬や連対している馬は能力の高さを示していると言えます。

○評価 スローぺースで着順が良かった差し・追い込み馬

スローペースながら、上位着に食い込んでいる差し・追い込み馬は高評価の対象。前の馬が余力十分でスパートをかける馬を後ろから追走して届かせるには相当の末脚が求められます。 評価について、注意しなければいけないのは馬群がダンゴ状で横一線で最後の直線に入った場合は瞬発力勝負になるため、差し・追い込み馬に有利な展開となります。

○評価 ハイペースで負けた逃げ・先行馬
○評価 スローペースで負けた差し・追い込み馬

こちらの2パターンはいずれも展開が不向きで負けたと敗因がハッキリしているため、着順・着差でよほど差がなければ、次走の巻き返しの余地はあります。ただし、折り合いを欠いた逃げ・先行馬が自らハイペースをつくり自滅したことが敗因であれば克服する課題は多く評価は割引く必要があります。

△評価 スローペースで勝った逃げ・先行馬
△評価 ハイペースで差し切った差し・追い込み馬

こちらの2パターンは、自らの有利な展開に恵まれて勝ったということ。この場合は展開に注文がつくため、決して高評価に値しません。逆に有利な展開でしか勝てないとなれば、たとえ連対していたとしても評価を割引く必要があります。

×低評価 スローペースで大敗した逃げ・先行馬
×低評価 ハイペースで大敗した差し・追い込み馬

展開が向いたのにも関わらず大敗してしまったパターンでは、他馬に比べて能力的に劣ると評価できます。体調面やアクシデントなどがあれば考慮すべきですが、出走できる状態ではあるため、評価することはできません。

逃げ馬の着順にも注目!

 すべての競馬新聞ではありませんが、近走成績欄には、各レースにおける逃げ馬の着順が掲載されている場合があります。このデータは対象レースのペースを把握するために参考にすべきデータです。逃げ馬が勝っていれば、無理のないペースで逃げたことになり、大敗していればハイペースに飲まれて負けたこと考えることができます。

また平均ペースでも逃げ馬が大敗している場合は、ハイペースに近い平均ペースだったとも考えられます。着順は逃げ馬の能力に左右されることもありますが、レース展開を紐解きイメージすることができます。

距離別のペース判断基準タイム

距離条件Hペース高評価の
上がり時計
Hペースの
5Fラップ目安
Sペース高評価の
上がり時計
Sペースの
5Fラップ目安
1200mオープン34.855.6
33.857.8
3勝クラス35.456.6
34.658.2
2勝クラス36.057.0
35.258.8
1勝クラス36.457.8
35.459.0
1600mオープン35.656.8
33.858.4
3勝クラス36.057.2
34.058.8
2勝クラス36.857.8
35.059.0
1勝クラス37.058.6
35.659.8
2000mオープン35.858.2
34.060.2
3勝クラス36.658.8
34.860.8
2勝クラス37.259.8
35.661.2
1勝クラス37.461.0
36.262.2
2400mオープン35.260.0
34.662.0
3勝クラス35.860.8
35.062.0
2勝クラス37.061.2
35.863.0
1勝クラス37.461.2
36.463.6
3200mオープン36.261.0
34.863.0
東京1400mオープン36.057.6
34.858.8
中山2000mオープン36.259.2
34.861.0
中山2500mオープン36.060.8
34.862.2

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