競馬における『負担重量』とは、騎手の体重や鞍(くら)などの装備を合わせた競走馬が背負う総重量のこと。斤量(きんりょう)とも言う。
負担重量の重い・軽いが馬の競走能力にも大きく影響することがあり、出走馬の負担重量はレースごとに定められます。規定重量に満たない場合は、騎手が鉛を身に付けて調整。騎手の動作に支障がないよう、鞍に鉛をつける場合もあります。
負担重量によるレースの分類と傾向
馬齢重量戦
馬齢・性別で重量を定める方法で能力が結果に反映されやすい傾向にあります。3歳以上戦では、牝馬は牡馬より2キロ軽い。※平場戦に見習騎手が騎乗する場合は、1~3キロ減量の恩恵あり。
また、南半球で7月1日~12月31日に誕生した馬が、ハンデ戦を除く平地競走に出走する場合は、競馬番組で定めた重量を減じる規定が設けられています。
競走の種類 | 性別・馬齢 | 2歳 | 3歳 | ||
~9月 | 10~12月 | ~9月 | 10~12月 | ||
平地競走 | 牡・せん馬 | 54kg | 55kg | 56kg | 57kg |
牝馬 | 54kg | 55kg |
別定重量戦
別定重量戦は、競走ごとに固有の負担重量が定められます。馬齢や性別によって基礎重量を決定する定量制と、収得賞金や勝利数などで重量を加算する賞金別定があります。
定量制
定量制は、別定重量戦のうち、収得賞金に関係なく、馬の年齢と性別で負担重量が決まるレースのこと。 GI競走では、2歳の阪神ジュベナイルフィリーズ、朝日杯フューチュリティステークス、ホープフルステークス、3歳の秋華賞、菊花賞(すべて馬齢重量戦)を除いて、すべて定量戦で施行されます。
ハンデ戦
ハンデ戦は、負担重量がハンデキャップで決められます。ハンデ戦の出走の条件には、競馬番組で定められている期間(おおむね1年のハンデキャップ対象期間)内に、1回以上出走していることが必要となります。
ハンデ差による影響とは
基本は「1キロで1馬身差がつく」
騎手は規定重量から超過した重量が2キロの範囲内であれば、採決委員が認めればその重量で騎乗することができます。(発表重量は変更される)。レースの前後の軽量で、1キロ以上の差が生じた場合は失格となります。
一般的には、負担重量1キロの増加が、短距離なら半馬身、中距離なら1馬身、長距離なら2馬身に相当すると言われます。
トップハンデ
ハンデ戦で最も重いハンデを背負う馬のこと。
トップハンデの馬は能力や状態の良さが評価されている証拠で、馬齢重量戦なら古馬の牡馬は57kg、牝馬は55kgを背負い、それより重い重量を初めて背負う場合はマイナス評価にした方が良いでしょう。また、他馬とのハンデ差が5キロ以上ある場合もかなり不利になるためマイナス材料です。
ハンデもらい
ハンデもらいとは、ハンデ戦を目標とする馬が前走で凡走し、結果的に軽いハンデを付けられること。 軽ハンデは、馬の調子でなく能力的に劣ると評価されてのことなので、1度の凡走ですぐに軽ハンデになるわけではありません。
予想の際は、その馬が意図的に勝たなかったのか、本調子でないものかの見極めが必要になります。
カンカン泣き
カンカン泣きとは、負担重量が重くなったために能力を出し切れないこと。
負担重量がかつて「キロ」でなく「斤」(=600g)単位で表示していたため、斤量ともカンカン(看貫)ともいった名残りです。
馬体重の重い馬は、負担重量の影響をあまり受けなさそうだが、中には増量に敏感な馬もいるため過去のレース結果など、よくチェックする必要があります。
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6/25 阪神11R宝塚記念G1
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